今日は、会社が中途採用してきた人たちを何故、上手く使う事が出来ないのか?そこには面接時における採用の仕方に問題があるのです。
中途採用で入社した人たちを見ていると中々、職場の雰囲気に馴染めず浮いた存在になってしまっている人を良く見かけます。本当に、何で?こんな事が起こるのか?よくよく調べてみると採用した側、要するに面接する人たちが、言葉は悪いですが、自分たちの感覚で面接し採用しているケースが多いからです。
本来、求職者、採用者(会社側)は対等な立場ですが、やはり、本音からすると採用者側の方が、どうしても上の立場になっているのです。
求職者からすれば、出来るだけ早く就職先を決めて落ち着きたいと言うのが、本当の気持ちなので、足元を見られても致し方ないと言う気持ちもあるとは思います。
そんな所を見越して上から目線で面接をする輩がいるから、中途採用が上手くいかないのです。
面接では何を聞いているのか?
聞き出して見ると本当に?と思う事がたくさんありました。
・英語が出来ればそれだけで良い。
→営業で募集しているのに営業未経験な人でいいの?
・求職者のこれまでの経歴を聞きながら、採用者が知っている業界の話で盛り上がる。
→世間話をしてどうするの?
・求職者の履歴書や職務経歴書を見て、採用者側が先生になった気分で、あれこれとこれまでの経歴について批判めいた事を偉そうに言っている。挙句の果てには、前の会社に戻った方がいいと言ってしまう。
→はぁ。何様のつもり。何が言いたいの?
・求職者の人脈で当社に何をもたらしてくれますか?と本気で聞いてしまっている。
→そんな都合の良い事聞いてどうするの?人脈で仕事が取れるなら苦労しないよ!
・転職回数が多い人には、又、直ぐに辞めてしまうかもしれないと勘繰ってしまっている。
→だったら何で面接に呼ぶの?呼んだ以上は、真剣に退職理由を聞いて納得出来るか、出来ないか、そこで判断するんじゃないの?
・求職者側のダメな部分を探して執拗に、その点を突っ込んでいる。
→そんなマイナス面ばかりに焦点を当ててどうするの?何でいい面を見つけよとしないの?結局マイナス面の方がツッコミ易いので、簡単な方に採用者側からの質問が流れていく。
と言う具合に面接時に何を質問しているか、聞き出して見ると、これじゃ上手くいくわけないよ。と思ってしまいます。
で、最後の判断基準は?と聞いて見ると・・・・
・学歴(名が通っているいい学校を卒業している)
・職歴(大手企業出身)
・年齢
・資格(勉強熱心と感心している)
えっ!だったら面接なんてする必要ないじゃん。と言いたくなるのです。
人物本位といいながらこの体たらくは、どこからくるのか?と言うと、学歴・職歴・年齢・資格を理由にするのは、採用者側の言い訳なのです。採用した人があまり良くなかった場合、何を理由に採用を決めたの?と問われた時に、人物本位ではあまりにも曖昧なので、肩書で判断した方が説明しやすいと踏んでいるからなのです。
ここが問題の本質なのです。僕の経験から言えば、本来の面接であれば、本音ベースで現実に会社の困っている所を話した上で、具体的にやってもらいたい仕事内容をリアルに説明することが大事だと考えています。
実は、「具体的な仕事内容を丁寧に説明する事で、求職者側に仕事をイメージさせて、それをもとに会社がさらに求めている事を臨場感たっぷりに話す」すると、求職者側も入社後の自分の姿がリアルにイメージ出来る人と出来ない人に分かれてきます。
イメージ出来る人からは、面接官に対して質問をして来ます。逆に、自分では難しい。無理だな。と思ったら自ら辞退する人も出てきます。ただ、中には、自分の経験からは難しい・無理と考えていても頑張ろうと言う人もいます。そこは採用者側の方で本当に頑張れるか話をしている過程で見極める事が出来ます。
そうやって選別する事で、会社が求めている人物像に少しでも近づく事が出来るのです。面接する側の負担もかなりあります。会社の困っている事を話すことは、会社の恥部・弱点をさらけ出すことなので、求職者側に舐められるのではと思ってしまうのです。気持ちは分かりますが、ここを疎かににすると採用は上手くいかないのです。
採用は本当に難しいのです。このようなやり方でやっても上手くいかないケースは多々あります。それでも、面接官の感性や求職者側の学歴・職歴・年齢・資格で判断するよりは、求めている人を採用出来る確率は上がっていくと考えます。言い換えれば採用のミスマッチも減ってきます。
変な話、面接官の感性や求職者側の学歴・職歴・年齢・資格で判断して採用していると結果的に上手くいかず、毎回毎回、採用の度に何度もその失敗を繰り返してしまうのです。これが実態なんです。
じゃ何で俗に言う採用のミスマッチが起こるかと言うと日本は労働者に対して色々な法律で守られています。一度、入社すれば自ら辞めると言わない限り、会社からクビを宣告されることは、ほぼないのです。だから会社側も採用には慎重にならざる得ない実態があります。だから、結果的に面接官の感性や求職者側の学歴・職歴・年齢・資格で何だかんだ言って判断している会社が多いのです。
もうひとつは、自分より有能な求職者を採用する事はしないと言うことです。言い換えれば、自分より有能な人が採用された場合、自分の地位が脅かされるのではと考えてしまうからです。
僕が経験して見てきた事、聞いた事を中心に今回は纏めてみました。どうでしょうか?
採用する側にも色々な事情を抱えていると言うことです。
今日はここまでです。最後まで読んでくれてありがとうございます。
今日も一日良い日でありますように。
コメント