危機感

会社

僕は転職族です。転職する度に言われてきた事があります。「結果を出さなければ会社を辞めてもらうよ」とズバリ言う会社もあれば遠回しに言う会社もありましたが、中身は一緒でした。当然、「言葉の重み」を知って、会社自身も襟を正して厳しく運営しているのだろうと考えていたのですが、実際に入社すると「言葉の重み」とは程遠い危機感の欠如でした。

2019年10月以前と以後からお話します。ちょうど消費税額が8%から10%になった時でした。消費税額が上がる前、駆け込み注文なるものが増え企業の設備通しは旺盛でした。しかし2019年10月を区切りに少しずつ会社の業績が下降曲線に入り出し、追い打ちを掛けるように米中の貿易摩擦で景気が後退してきたのを肌で感じていました。そんな中、社内では業績が下降曲線に入ったのにも関わらず「危機感」の欠片もなかったことを覚えています。

僕は昔、お世話になった方に言われた事があります。

「中小企業では中々、予算的に研究部門を持てる余力もないから、実務担当者が新商品などの次世代の開発なども手掛けなくてはならない。だから景気が少し落ちだして仕事量が減り出した時には、積極的に新商品の開発に取り組まなければならない。そうやって不景気が来ても新たな武器で勝負する力を蓄えていかなければならないんだよ。」と聞かされ本当に共感したのを覚えています。

ただ、実際の社内では、ボーナスが下がった!昇給が少ししかなかった!明日は休みだから何しよう?と、いつもの平凡な光景がありました。

僕自身、転職族なので、当然、「結果」を求められる訳で、知らない間に「危機感」に対する意識が敏感になっていて、先が見通せる訳ではないのですが、「何かこのままではヤバイ」と言う事は感じ、生意気にも、これからの事を組織の改革も含めて上長に提案をしたものの、取り合ってくれることはなかったのです。

その後、僕は母親の介護の為、会社を退職しましたが、さらにその後のコロナ禍を見ると今、振り返っても、もっと強く具申すれば良かったと思っています。

ただ、このコロナ禍が最後のチャンスではないかと思っているのです。もともと業績の悪かった企業と言うのはコロナ禍になる前から悪かった訳で、逆にこのコロナ禍で政府保証付の融資や雇用調整助成金などのお陰で延命できた会社も多いと思います。その生きる時間を与えてくれた間に、次の武器を考え努力するしかありません。それをどれだけの企業が実行しているか?本当の生き残りはこれからなのです。

会社のトップ自身が「危機感」を感じ、社員と共有できれば、新しい何かが必ず生まれるはずです。そうすれば自ら未来を切り開けると考えています。

どんな会社にいても、これから先は「危機感」が波のように次から次へと絶え間なく来るように思います。それをどうやって乗り切るか、いつも考えておかなければなりません。

願わくば、単純に人員整理などを実行しないように切に願いたいものです。

今日はここまでです。最後まで読んでくれてありがとうございます。

今日も一日良い日でありますように。

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