倒産(本当に辛いことです)

会社

倒産、「すごく嫌な言葉です」良いことなんて何にもありません。

みんな困るし、でも何で倒産するの?って思いませんか?

実は僕が勤めた何社かは、その後、倒産したり会社が吸収合併されたり、所属していた部署がなくなったりしています。

僕はその前に会社を辞めてますが、辞める前から予兆はありました。その実体験を元に今日は「倒産」について考えて見たいと思います。

(予兆)・・ある営業会議の場で・・

意見がある人は発言するように!

と言われた時は、自分なりに発言したのを覚えています。

何を発言したかって!難しい事や格好いい言葉は何も言ってないんです。

素直に、「僕たち営業なんだからお客様の所に足を運んで情報を取って注文に繋げるしかないじゃないですか!」

と言ったけど、当時はおそらく、何、若造が言ってるんだよ!程度だったと思います。

なぜ?って。当たり前の話するな的態度がミエミエだからです。

倒産する会社、自分の所属している部署がなくなる、A社に吸収合併される、これら共通して言えるのは、次の2点です。

1.責任者の方々(トップ)がお客様の所に言っていない。

これは、由々しき問題なのです。お客様から積極的に情報を吸収しようとしない。行動しない。お客様に会うことで、本当のお客様の様子を肌感覚で知ろうとしないのです。会社にいても一銭にもならないのにお客様の所に言って雑談するだけでも全然、違うのにと思ってしまいます。何故?何故?と疑問に思うばかりで。。。

「お客様の所に同行してください。」と言ってやっと重い腰を上げていくようでは本当にまずいのです。ただ、その内、営業担当レベルでも必要最小限しかお客様の所に行かなくなるのです。責任者たちのそう言った振舞が部下たちにも伝染するのです。

2.社内で社長自ら、管理職自ら、社員の悪口を言い始める。

「お前だけに言うけど、あいつはダメだ。」と平然と社員の悪口を言う。業績が芳しくないと益々悪口を言う。こう言った悪口は知らず知らずに「社長が○○さんの事、××でダメだと言っていたよ!部長が△▲さんの悪口を言っていたよ!」と、こういう類の悪口や噂は直ぐに広まる。その内、誰それ関係なく愚痴や悪口が蔓延し、会社に対する不平不満へと矛先が変わってくる。

こうなると、社内の士気は上がらず、どうせ給料貰えるし可もなく不可もなくやろうと言う人間が増える。言い換えれば当たり触らずやろうってことになる。

最初は小さい「やばい」雪の塊が山からゆっくり転がり落ちていくように、まだ大丈夫と思っている社長は慌てていません。社員は社員で内の会社はお金持ちだからと危機感を持たずに、のほほんと過ごしている。

当然、上層部は、各月の営業成績の状況や会社の収支は確認しているので、数字が落ち込んで来れば何か手を打つことをやるはずなのに、それでも「倒産」するのは何故なんだろう? と考えた時に思い返すと次のような事がありました。

(振舞)

1.販売代理店や協力会社に物凄く横柄な態度

販売代理店や協力会社に対して「口の利き方」「態度」が横柄。相手方も内心は「失礼な会社」と思っていても、その場では淡々と打ち合わせや仕事をしているが、「一緒にやりたくない」と心の中では思っているのです。

例えば→協力会社に任せた仕事は任せきりで一度も現場に来ない。但し、任せた仕事の費用は協力会社の言い値で決まる為、文句も言わず仕事はしてくれる。(収益は悪くなる)

2.お客様に対する対応もバツバツ××

お客様との契約内容に対する理解にズレがある。当然、ズレを指摘されるが、何とか自分たちの言い訳を聞いてもらいながら妥協点を見つけて矛を収めようとする。

→当然ながらお客様は納得いかず今後の付き合い方を見直そうとする。

又、トラブルのあった場合、直ぐに現地には行かず、あれこれ電話で指示をしてお客様にやってもらおうとする。お客様からすれば、早く来て実際に何が悪くてどう処置をしなければならないのか?見て欲しいのに、中々、思い腰を上げようとしない。

→お客様からすれば、対応そのものに不安を感じもう付き合いたくないと判断している。

このような対応を何年もかけて繰り返し行っているのです。働いている社員はと言うと平気なんです。何故なら上層部がそのような対応をしているからなんです。

最初は小さい「やばい」雪の塊が山の中腹では可なり大きく成長しているのです。実はこの時点で、もう取り返しのつかない所まで来ているのです。

(対策)

今までは収益が一時的に下がっても何となく持ち直していたので、現在、収益が良くないが持ち直して来るだろうと何の根拠もなく考えていた所、中々、収益が改善して来ないと見るや、いよいよ重い腰を上げて上層部が「営業陣営にハッパ」をかけていくのです。

・「新規開拓して来い!」

・「既存顧客を深堀して来い!」

社内はと言うと、業績悪化で給料は上がらない。ボーナスも出ない。となれば、雰囲気は益々悪くなり、より不平不満・悪口・愚痴などが社内を横行する始末。

販売代理店の所に行けば、「今更、頭を下げて何しに来たの?散々横柄な態度を取っていたのに」と内心は思っていても口には出さず。「ハイハイ」と協力しますとその場は締めるが、基本的には動いてくれないのが実態なのです。

お客様の所に行けば、「今更、営業に来ても本当に対応して欲しい時に対応してくれなった過去の苦い経験を忘れていないので」その場は「ハイハイ」とうなずいてくれるが、注文が来ることはないのが実態なのです。

益々「やばい」雪の塊が大きくなって止める事は、ほぼ不可能。

(後悔)

会社は「倒産」させない為に、必死の抵抗を試みます。

・外部コンサルタントに依頼して経営立て直しの助言を仰ぐ。

・大幅な人事の刷新を実行する。

但し、この時は、時すでに遅しで、打つ手打つ手がことごとく上手くいかないのです。お金は湯水のごとく消えていきます。長年の応対のツケがどうしようもない所まで来てしまっているのです。会社の意識改革をやろうとも長年蓄積された非常識なやり方が身に付いてしまい中々、意識を変えることすら難しくなっているのです。その上、会社に見切りをつけて人間的にも優秀で仕事が出来る人から会社を辞めていくので、人事を刷新しても会社は変われないのです。

又、外部コンサルタントに経営の立て直しをお願いしても、社内で理解出来る人間や共感してくれる人間がごく少数なので、全社を挙げて改革に取り組む体制になっていかず途中で頓挫してしますのです。

僕が「倒産」に直面して思う事は、結局、誰が悪いとかいうのではなく、「倒産」に至るまでの間に、もっと日々の仕事の中で出来ることは沢山あったと言うことなんです。世の中の変化についていけなかったと言う人がいたら、それは言い訳なんです。「倒産」していく会社と言うのは、普段から仕事に真剣に取り組んでいないことが多いのです。問題意識をもって仕事に悩みながら逃げずに勇気をもって奮闘していれば、こんな悲惨な状況になる事はなかったのです。会社はチームです一人一人の仕事に対する思いや行動がそのまま結果に表れてくるんだと本当に思いました。

今は会社の規模とか関係ない時代です。だからこそ、常に敏感に変化を感じながら仕事だけではなく、何事にも誠実に向き合っていく気持ちが大切だと思うのです。

今日はここまでです。最後まで読んでくれてありがとうございます。

今日も一日良い日でありますように。

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