これからの組織の在り方(2023)

会社

時代と共に会社における組織形態が変化を遂げてきました。何故、組織を変えてきたか?会社の規模によって様々な理由はありますが、本来の目的は、お客様に対して品質の良いサービスを提供する事と会社の成長と利益を伸ばす為の組織であったはずなのですが、それが何故か今や、変な言い方をすれば自分たちの身を守る隠れ家になってしまったように思います。今日はこのテーマで書いていきたいと思います。

高度成長期からバブル時代その後の不況の時代となっても中々、会社組織の再編はされず、再編するキッカケはと言うと収益が上がらず赤字が続き会社自体の屋台骨が怪しくなってようやく、「リストラ」と言う名のもと遅ればせながら組織の再編が起こり始めたんだと思います。

収益が上がらなくなった原因は、世の中が便利になり過ぎて、個人の好みも多様化し、作れば売れたモノ、動けば受け入れられたサービスがこの20~30年の間にモノが売れない時代、サービスが受けられない時代となり、良く考えないとモノが売れない時代、良く考えないとサービス受け入れられない時代に変わった結果、会社組織もそれに呼応して変化せざるをえなかったと言うのが僕の見立てです。

ただ、高度成長期からバブル時代にかけて色んな部署を作り過ぎた為、フットワークが悪くなったのも事実だと思うのです。本当に必要?と首を傾げたくなる部署も沢山あったと思います。

例えば→会社にある総務部です。ひと昔なら総務部が人事、経理、法務、などを一手に取り仕切っていたんだと思います。いいかえれば会社の裏方を一手に引き受けていた部署であり、会社全体を見渡せた部署だった思うのです。それが、人事部、法務部など独立させたことにより会社全体を見れる部署がなくなってしまったと言うよりも会社全体を見れる人が育たなくなってしまったんだと思います。

営業部だってそうです。売る商品、売るサービス又は地域ごとに、営業1部、営業2部・・・と部署を分けた事で、当初はきめ細かなサービスが提供出来ると言って運用していましたが、考えないとモノ・サービス売れない時代に突入し、部署を分け過ぎたせいで、自分たちの取り扱っている商品は分かるがそれ以外は同じ会社でもちんぷんかんぷんになり、お客様への対応も「別の者が担当していますので、そのものをご紹介します。」とその場を取り繕って場を納めるケースが多発し、スピーディーな対応を求めているお客様からすればバツバツ××の対応となり、会社としては機会損失が増え収益の悪化の要因にもなってしまいました。

さらに人財面でも部署を分けてしまった結果、全方位的に対応出来る人財が極端にいなくなり、結果的にマネージメント能力の低下に繋がってしまったんだと思います。又、品質管理だ!コンプライアンスだ!労働環境の改善だ!と言われ始め様々部署を増設したり、細かい社内ルールのマニュアル化などにより、本当の意味でのマネージメント能力のある人財を育てる環境を手放してしまった結果なんだと思います。

本当の意味でのマネージメント能力とは、ダイナミックに判断が出来て、それでいてキチンと筋道を立てて業務を進めることが出来て尚且つ、チームの和を重んじていて風通しの良い社内環境を整えられる人であり、将来的には社長も目指せる人だと思うのです。

間違っているとは言いませんが、部署を細分化したり、社内ルールをキチンとマニュアル化すると、こんな光景を見る時があります。

社内において→「内の担当はこの業務だけ、責任範囲はここまでです。後は、他部署の担当だから、そっちで対応してもらって」と言われる始末。何かギクシャクとした雰囲気になったりもします。

お客様に対してもそうです。→「この件は弊社の〇▲部署が担当しておりますので、そちらへご連絡願います。」「?!おいおい、同じ会社だろ!何とかしてくれよ!」と叫びたくなる時があります。これが、俗に言うセクショナリズムと言うものなのかと思うのです。

慣れとは怖いもので、このような事が横行していても、それが普通、当たり前と思ってしまうのです。社内のルールだからしょうがないとなるのです。このような中で部署を任された「長」が、他部署や会社全体の動きなどに目を配りながら、これからどのように動けばいいかなど経営的な考えで事を起こせるでしょうか?→ほぼ無理なのです。

様々な実務を経験しながら大所高所から見る目を養わなければ本当の意味でのマネージメント能力は身に付かないのです。

近年続いているコロナ禍で在宅勤務などが持てはやされていますが、ある意味マニュアル化と電子化が進んだおかけでスムーズに対応出来ているのは、良い結果だったのかもしれません。

ただもう一度、会社を成長軌道に乗せる為には、チームの結束力は否めません。現場で見て考えどうすれば、モノ・サービスが売れるのかみんなで議論しながら進めていくしかないのです。一人で悩むよりもみんなで悩めばいい案が必ず出ますし、勇気と行動力が生まれます。元々、会社ってそうやって成長して来たんだと思うのです。

もう一度、原点に戻る機会が来たんだと思います。本来、会社の部長さんと言うのは大所帯を纏める力があって、威厳もあり本当に偉かった存在だったと思います。又、何でも把握していて本当に経営者的な目線で責任ある行動をしていたと思うのです。それが時代と共に組織体系の見直しや社内ルールで雁字搦めにしてしまい軽い立場の存在になってしまった気がします。だから会社としては副本部長や本部長と言うポストを用意してるんだ!と言われるかも知れませんが。上手く言っているでしょうか???と考えてしまいます。

歴史は繰り返すと言いますが、本当に昔の組織表を参考にしながら、当時、存在した組織の成り立ちなどの意味を理解した上で、今、本当に必要な組織体系はどうすればいいのか?と考えた時に、僕はそこに答えがあるような気がします。他の会社や欧米の会社の組織体系を気にすることなく、自分の会社に合った組織体系にすることが肝要だと思うのです。そうやって人が育ち会社が発展してきたのですから、そう言う意味でも歴史が証明しているのです。

どんなに良い組織を作っても最後はやっぱり「人」なのですから。

今日はここまでです。最後まで読んでくれてありがとうございます。

今日も一日良い日でありますように。

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