お客様を一度失うと言う意味

会社

仕事があるのはお客様からご注文を頂いているからです。ただ、慣れとは怖いもので、ご注文が定期的にあると来るのが当たり前と思ってしまうのです。今日は、お客様を一度失うと、どうなるか考えて見たいと思います。

お客様とのお取引の馴れ初めも様々だと思います。

・会社同士の持ちつ持たれつの関係。(時にはこちらがお客)

・お客様との間に資本関係がある。

・社長同士が同じ学校出身。

・技術力がある。

・美味しいものが沢山ある。

・口コミで評判がいい。

・営業マンが何度も足を運び取引が始まった。

・様々な方々からの紹介。

と言うように色んな人たちの努力でお客様との関係が成立しているのです。

そんな関係も時間が経つと徐々にお客様との関係性が変わってきます。特に関係性が微妙な感じになってくる場合に見られる兆候として・・・

・慣れあい

・競合他社の存在

・双方の担当者の交代

・技術の低下

・味の低下

・担当者とのそりが合わない

・トラブル対応が遅い・悪い

と言うような感じで少しずつですが、亀裂が生じてくるのです。

ただ、少しずつ亀裂が生じて来た時に、何か対策が出来れば、その後の関係性は違ってきます。

・新しい技術の提案

・新サービスの提案

・新メニューの開発

・競合他社に負けない商品力と企画力

・何度も足を運ぶ事で、お互いの気持ちを理解出来るようになった。

といい方向に改善されていきますが・・・

これが、悪い方向へ進むと・・・・

亀裂が大きくなってきます。そうなるとお客様との関係性がさらに冷えてきます。

ひと昔のように、出入り禁止など過激な事はないのですが、大抵の場合は徐々にお取引が少なくなり、数年後にはお取引が「0」と言う場合が多いように思えます。

ちょっとここでお客様の立場になって考えたいと思います。お客様も取引先を変えたりするのは、実はリスクがあるのです。「新規取引先が、本当に親身になってやってくれるだろうか?」と言う不安があるのです。又、社内でも大丈夫なのか?と言う疑心暗鬼な「目」で見られる場合があるのです。日本人、独特の腐れ縁と言うか、保守的な考えが根強いと言ってもいいのですが・・・新しい取引先より今までの取引先ともう一度良く調整してやっていった方がいいんじゃないの。と言うように、どちらかと言うと何だかんだ言っても、いつものままの方がいいよ!見たいな空気があるのです。こんな背景がお客様の中にも外から見えない内情があるのです。

だからこそ、一度お客様を失うと言う事は、重大な問題なのです。一度失ったお客様を取り戻す事は、「今の代」では、ほぼ不可能になる可能性があるのです。

「今の代」と言うのは、お客様であるご担当者の事を言います。ご担当者は、なぜ取引しなくなったのか、その理由を鮮明に覚えているからなのです。当然、このご担当者が栄転・転勤・移動などで、離れたとしても、そのご担当者の意思は受け継がれていくものですから、本当に、ご担当者が引退しない限り、もう一度、お取引をさせて頂くのは難しいのです。その間、こちらの営業担当も交代している可能性があるので、心機一転、地道に営業活動をすれば、いつかは、チャンスを貰えてお取引をさせて頂ける可能性はあるのです。但し、代変わりといっても数年で変わるわけではありません。場合によっては数十年後になるので、やはり一度、お客様を失うのは、本当に重いことなのです。

それともうひとつ、お客様を失った場合、業界内での変な噂も広がるのです。世間が狭いように業界も狭いのです。

・あの会社この頃、●◇社製の商品を使ってないみたいだね。

・一般の不特定多数の消費者がお客様の場合、□▲社のモノやサービスは、○○の理由で悪いよ!とSNSなので、書き込まれてしまう。

と言うような評判は、自分たちが知らない間に何故か知られてしまうものなのです。それも尾ひれえひれが付いてある事ない事が噂されてしまうのです。

それだけ失ったお客様を取り戻すのは大変だと言うことなのです。

勿論、お取引においては会社と会社の契約ではありますが、双方、応対しているのは、一人一人の人間なんです。会社の意向とか、その会社との関係性とか言う「しがらみ」があるかもしれませんが、最後は人と人との信頼関係で商売は成立していると僕は考えています。これは昔も今も変わらないんだと思うのです。信頼関係と言うのは直ぐに構築出来る訳ではありません。立場が違っても仕事をしていけば、人として色んな気付きがあるものです。

・この人、本当に真面目だな。

・この人、良く気が付くな。

・このお客様、厳しいけど、こちらの立場になって考えてくれる。

と言うように、この人なら安心だと双方が思った時点でお互いの信頼関係が生まれてくるのだと思うのです。これはお互いの担当者が変わっても同じことなのです。その都度、仕事の流れのなかであらためてお互いの信頼関係を構築していくしかないのです。ここをおざなりにすると、お客様を失う可能性があるのです。ここを理解出来ていない人もいるのです。僕が経験した中で、このような社長さんがいたので、話して見たいと思います。

その社長さんは「お客様は会社に付いているんだ」と社内などで公言するのです。その為、気に入らない営業マンをころころ変えるのです。お客様からすれば、コロコロ営業マンを変えられるので、信頼関係を構築する時間なんてありません。その結果、どうなったかと言うと・・・言わずもがな

お取引がどんどん薄くなっていってしまったのです。お客様から見ればそんなに営業マンが変われば、「この会社大丈夫か?」となるのは当たり前だし、人間関係が構築出来ないので、お客様からすれば「不安」な気持ちになっている事をこの社長さんは、理解出来ていないのです。

どうでしょうか?今日のテーマである「お客様を一度失うと言う意味」を今一度かみしめて欲しいのです。仮に、お客様を失っても新しいお客様を見つければいいや!と言っても、やる事は変わりません。地道に足を運んで信頼関係を構築しなければお取引は成立しないのです。ましてや新しいお客様とのお取引を成立させる為のコストも馬鹿になりません。

そんな事を考えると既存のお客様を大切に出来ない会社がなんぼ新規お客様を開拓しても、結果的に同じような道を辿る場合が往々にしてあるのです。だからこそ、今あるお客様を大切にして欲しいのです。次の未来の為に・・・

「お客様を一度失うと言う意味」は、人と人との信頼関係がなくなると言う意味なのです。

今日はここまでです。最後まで読んでくれてありがとうございます。

今日も一日良い日でありますように。

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